茶懐石って聞いたときに、僕はちょっと検索とかして礼儀とか作法を知ってから伺えば良かった。
そう思ったほど、礼儀やマナーを知らなかったし、初めて食べた茶懐石はいつも食べてる懐石料理と言われている料理とは別物だったんだ。
この記事の目次
茶懐石とは?
あんまり深く知らなかったんだけど、元々はお茶の席で主人が客をもてなすために、旬の素材を使って季節感を出すおもてなし料理のことをいうみたいなんだ。もっとルーツを辿ると、懐石はいわゆる一汁三菜の質素な料理(わずかながら空腹を満たし、身体を温める質素な食べ物)のことをいうみたいなんだ。
作法も色々とあったりして和食の作法のルーツになっているみたいだね。
箸の置き方はもちろん、一部の料理は一つの器に人数分を盛り付けて取り箸が添えられていて客が自ら盛り付けをしたり、もちろん料理の順番だったりとかもルールやマナーがある。
そんな茶懐石を少し崩した形で「本当はこうなんだけど、今日は・・・」と説明してもらいながら僕らはコース料理をいただいたよ。
一汁三菜から始まるくろいわの茶懐石コース
調理はちゃんと一汁三菜から始まるんだ。
陰と陽の関係から「飯」を左にして右側に「汁」そして、向う付けを奥に。向こう側にあるから「向付け」っていうのは言われてみればその通りなんだけど実は知らなかったよ。
いわゆる普通の懐石料理はこんな風にご飯が先に出てくることは無くて、茶懐石ならではだと感じたよ。
この後は椀盛り(煮物椀)から焼き物へと続く形式が「一汁三菜」の基本みたいなんだけど、今回はちょっと崩して合間に一品入っている感じ。
料理をいただいたのは11月の下旬。だから秋の名残を感じるような素材も随所に散りばめられていたんだ。
ちなみに今日イチで美味しかったのはこちらの蟹だったかもしれない。(後に出てくる鰻と迷うところ)
蟹の身。お豆腐が蟹味噌の風味がしっかり濃厚でめちゃくちゃ美味しかったんだ。思わずお代わりしたいくらいだよ。
余った甲羅で日本酒を飲むのもまたいいよね。蟹の風味と日本酒がまた合うんだ。
そこからは鰻を。
これが見たこともないくらい大きい鰻でまぁデカイのなんの。
他の料理が出てくる合間に焼けているところが見えたりしていたんだけど、やっぱりテンション上がる。
ちなみに今日は貸切にしてもらったから写真もこうやってバンバン撮れたんだけど、普段他のお客さんがいる感じだとこういうのは難しいよね。
こんなに肉厚な鰻は初めて。うん。
その後も本当に多くの料理がちょっとずつ出てくる。
どの料理も素材の味わいがしっかり感じられるような味付けで、塩を含めて、調味料はほとんど使っていないんじゃないかと言う料理が並ぶんだ。
自分で箸で盛り付けするって言うのも中々無い体験で面白かった。もちろんどの料理も素材の味わいがしっかり感じられるよ。
シメには美味しくて脂が乗っていて濃厚なうな重を。そして、茶懐石の最後は湯桶で〆るみたいなんだ。
どこかで食べたことがあるような味わいだけど思い出せないな。
ちなみに、湯桶は釜の底に残った焦げ飯をさらに弱火できつね色に焦がして、熱湯をそそぎ薄い塩味をつけたものみたい。なんとも味わい深い独特の味わいがあるんだよね。
最後はお茶菓子が出て、きちんと器を店主に返して料理は終了。
実に4時間半にもわたる長丁場だったんだ。
恵比寿 くろいわ
今回は貴重な機会を作ってくれた友人に感謝しなければいけない。
1人5万円で日本酒も飲み放題という感じだったんだけど、新しい世界もしれたしとても満足だった。
あ、ちなみに今日飲んだ日本酒はこんな感じだよ。
どれも本当に美味しかった。
そして、和食というか日本料理というか、茶懐石の色々なマナーが本当においしく楽しめながら勉強できたし、何よりも器をはじめとして料理以外にも本当に深い文化を大切にしているようなコダワリが感じられるんだ。
もっとこの辺りは学習してから再度挑戦してみたいお店なんだよね。
また、四季を味わえるお店っていうのはたくさんあるけど、二十四節気に細かく明確に分けているお店は珍しいね。
そういった旬を楽しめるという意味でも、ちょっと季節をずらして伺うと楽しいお店だね。
恵比寿 くろいわ
03-5793-9618
東京都渋谷区恵比寿4-11-12
年間1000食以上外食するグルメブロガー。
得意分野は肉と寿司。ミシュランから千ベロまで。
株式会社BNF 代表取締役
株式会社門崎(格之進)執行役員
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