ミシュラン一つ星「ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野」の本格フレンチで大満足した話

やっぱり旅先ではその土地の食べ物が食べたい。
神戸に行ったらちゃんと神戸近辺の食材を使った料理が食べたい。郷土料理をはじめとして、その土地でしか食べれないものが食べたいのだ。

ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野

明治41年にフランス人貿易商グラシアニの自邸として建設された洋館で、100年以上の歴史がある。残念なことに2012年2月に放火のため全焼してしまったが、焼失前の外観に復元再現された。

その、旧グラシアニ邸がそのままメゾンになっているのだ。

もう外観からテンションが上がってしまう。
フランス人貿易商のグラシアニはなかなかのセンスの持ち主なはずだ。
入り口を入ったところにあるウェイティングルーム的なところにあるワインセラーはいつまでも見てられそう。素晴らしい。

【Dinner コース】Menu GRACIANI

一緒に伺った食べ歩き仲間が「人生で一番美味しかった!」と絶賛していた。
確かにフランス料理という意味では僕も過去食べた中では間違いなくトップクラスに入る料理だった。ミシュランの星付きであることも頷ける至福のひと時を楽しめたのだった。

洋館をレストランにしているだけあって、調度品はどれもこだわりが感じられるし、一人一人違うウェルカムプレートもなんだかストーリーがあったりして面白い。

メニューも面白い。イノベーション。トラディションと別れていて、インプレッションはデザートにあたる。

innovation – イノベーション

まず最初に驚いたのは一品目の牡蠣のポッシュ。牡蠣はもちろん美味しい。牡蠣のミルキーな旨味とレモンの爽やかさが綺麗に合わさって美味。
ただ、それだけじゃない。お皿にディスプレイがセットされていて、一品目の牡蠣を食べながら映像を見ることができる。
聞くところによると、スタッフが食材の生産者を訪ねて回った際に撮ってきた写真とのこと。
食材探しをしっかりされているこのお店ならではとでもいうべきPR方法だ。

フォアグラの一皿

実はこの日一番美味しかったのはこのフォアグラだった。
味が選べるということだけどオススメはまさかの「コーヒー味」。これが驚きの美味しさ。

フォアグラの甘みと旨味がコーヒーの苦味とマッチして、塩っぱさと混ざり合って本当に複雑で形容し難い美味しさが口の中にジュワーっと広がる最高の一皿。
もともと大好きなフォアグラだったけど、さらに美味しいと感じて思わず無言になってしまったのがこちら。

ちなみにフィナンシェのような焼き菓子と一緒に食べると甘さと味わいの複雑味がさらにまして最高の一皿が超最高の一皿にクラスアップ。

これを食べるためにわざわざ神戸に来る価値が僕はあると思う。それほど美味だった。

TRADITION – トラディション

革新的な料理のあとは伝統的なフランス料理を。

ビーツの臭みは全くと言っていいほどなかったし、初めて食べる三田和牛はとても美味しくいただいた。
どの料理も味付けのバランスもちょうど良くて本当に美味しい時間を過ごすことができた。

ちなみに、かなりお腹はいっぱいになった。

impression – インプレッション

〆のデザートはいちごのソルベ。液体窒素を使って目の前で作ってくれるのはなかなか見応えがあって面白い。
もちろん味も間違いない美味しさ。
そのあとはお菓子の宝石箱が運ばれて来て好きなだけ食べていいスタイル。

オリジナルのお菓子はどれも一工夫されていてチョコレートは海老味等変わった味わいのチョコレートがあって全種類食べたいくらいなんだけど、流石に満腹でそれは叶わず。

海老味のチョコ。美味しかったなぁ。

pairing – ペアリング

アルコールはペアリングをお願いした。
ワインはそのままでも美味しいものが多かったけど、料理と一緒に飲むことでワインの旨味が増したり、料理自体が美味しくなったりと面白い変化がわかりやすく感じられた。

話を伺うと新しい料理を出すタイミングで皆で様々なワインとのマリアージュを試したりしているとのこと。
よく見るとほとんどのスタッフの方がソムリエのバッチを付けていた。

サービスのレベルが高いのはもちろん、ワインの説明もとても丁寧にしてくれた。

最後はシェフと一緒に。工夫が凝らされた数々の美味しい料理と、伝統的な味わいの料理。マリアージュが素晴らしいワインのペアリングに素晴らしいサービス。

さらに凄いのは食材のほとんどは兵庫県をはじめとする近隣の食材を積極的に使用していること。地元の食材を中心に使いつつ、世界中の美味しい食材もしっかりと使う。

神戸旅行の際には是非とも行きたいお店だ。何故なら、食材を通じてしっかりと神戸感を味わうことができつつ、しっかり美味しい本格的なフレンチの味わいを楽しむことができるからだ。

2019年上半期に訪れたレストランの中で間違いなくベスト3に入る名店である。

ここはまた行きたい。

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