フュージョン/イノベーション – アカヌマカズヤのグルメブログ https://www.bn-ceo.com オススメグルメをご紹介 Sat, 18 May 2024 09:03:23 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.5.5 西麻布の蒼果(せいか)で食べたデザートコース(ペアリング)が最高だった話 https://www.bn-ceo.com/fusion/7735 https://www.bn-ceo.com/fusion/7735#respond Sat, 18 May 2024 09:03:23 +0000 https://www.bn-ceo.com/?p=7735 あの西麻布 蒼(あお)がデザートコースの専門店を西麻布にオープンする。
そんな話をいただいたのが1ヶ月ほど前。ネットにはまだ情報は何もない。
西麻布 蒼はオープン直後から通っていて、峯村シェフが作り出す素晴らしい料理の数々は全てが4番バッター級の破壊力。

2024年5月時点で食べログのフレンチ部門ではあのカンテサンスを抜いて日本一の4.56点で食べログアワードを2024年ゴールドを受賞。
めちゃくちゃ予約困難のため、ミシュラン調査員も伺えなくて星がまだもらえてないのではないかと勝手に思ってる素晴らしい名店。

そんな蒼の峯村シェフが「蒼」の冠をつけて出す新店が「蒼果」だ。

西麻布の「蒼果」

ティーペアリングで15,000円で提供する「蒼果」のコースは峯村シェフこだわりの食材とものすごいクオリティのティーペアリングを楽しむことができる。

パティシエ

パティシエはオーボン・ヴュータンでのスーシェフ経験、パリ一つ星ステラマリスでの修行、その後もオマージュのシェフパティシエなど国内外の著名レストランで輝かしいキャリアを持つ濱村浩氏。
蒼の哲学と超一流のパティシエはどういった化学変化をもたらしてくれるのか食べる前から楽しみ。

本日の食材

ちなみに本日の食材はこちら。

メロンやマンゴーはわかるけど、玉ねぎにアスパラまである。

メニューはこんな感じ。

食材やティーペアリングについても詳細な説明が。

ティーペアリング

ティーペアリングを監修したのは LeafWineの横田大助氏。
世界のお茶に精通している素晴らしいお茶の達人。

まともに飲むとお茶だけで10,000円を超えるのではないかというラインナップらしく、お茶の素人の僕にでもわかるほどお茶が素晴らしかった。

三浦農園新玉葱 泉州黄のムース
トマトのクリアシート

スパークリングがわりの微発泡のお茶と共に提供された一品目。

実に「蒼」さんらしい素材の味わいがしっかり感じられる一品目。
トマトと玉ねぎの甘みがしっかりと感じられる一品でめちゃくちゃ美味。
ものすごい手間をかけて作られていることがわかる一皿目。

北海道ジェットファーム
緑アスパラガスのブランマンジェ
白アスパラガスのアイスクリーム

2品目のこちらはさらに「蒼」さんの哲学がつまった一皿。

めちゃくちゃアスパラ!でも、ちゃんとデザート!
それぞれ食べても一緒に食べても美味。
アスパラの美味しいところだけが際立つようなすんごい料理。

静岡 三松園 甘夏ジェーン
フレッシュ、ジュレ、グラニテ

氷菓。お口直し的な一皿。

もうこの時点で満足度がマックス。
静岡市三松園さんが改良した品種である甘夏ジェーンはすっごく爽やかだけど上品な甘味と酸味でお口もスッキリ。

東北町 ほおずき 鬼あかり フロマジュブランのムース
ほおずきのシロップ

これまたものすごい手間暇がかかっているであろう鬼灯のオリジナルシロップとムース。

そのまま食べても超絶うまいほおずきがさらに美味しくなってしまった。
「生で食べるより美味しくならないと意味がない」と峯村シェフ。
これまた実に「蒼」感を感じるデザート。

宮崎マンゴー 時の雫 焼きたてのミルフィーユ
パイナップルのソルベ

極上のマンゴーを使ったミルフィーユ。

こちらはパティシエの濱村さんの技術が素晴らしく冴え渡る一品。
サクッとした食感とマンゴーの甘み、パイナップルのソルベと合わせた時の美味しさが素晴らしい!
もう美味し過ぎて無心でいただく。

沖縄カカオ果肉から排出したジュレ
白神産地の軟水とカカオのガナッシュ

僕の中での今日一はこちら!

国産のカカオ(1個15,000円もするらしい)から作られた料理でガナッシュが美味すぎる。

今まで食べたチョコレート系の中で一番美味しかった。
カカオの旨みを極限まで引き出すとこうなるのかも。
アタックよりも中盤から後半にかけて口の中に広がる濃厚で芳醇なカカオの旨みが口の中に広がって、もちろん相性抜群なペアリングとの相性も抜群なんだけど、それでもまだ口の中にしっかりい続けてくれるカカオの旨み。
本日最高の一品。

初めての食感 焼きたてのフィナンシェ
オレオ 白チョコレートのクリーム

最後は温かいお茶共に提供されたフィナンシェとオレオ!?

「すぐに食べてください。」と言われて、とりあえず一口食べると、説明通り「生フィナンシェ感」が味わえる不思議な食感。
下はサクッとしていて上側と中はしっとり柔らかい生フィナンシェ。
なにこれめちゃくちゃうまい。
オレオは「最高の食材でオレオを作ったらどうなるか」を試したというもので確かに濃厚。味わい深い。

フィナンシェは「少し時間を置くと味変する」というので、一口生フィナンシェを味わってからしばらく放置。
5分くらい経ってから食べると外側が少しカリッとした食感になって、これもこれでめちゃくちゃ美味。
本当に焼きたてのフィナンシェと時間を少しおいたフィナンシェ。ゆっくり火が入ってこんなにも味わいに変化が生じるのか。焼き菓子って面白いなぁ。

すぐに予約困難になりそうな西麻布の「蒼果」

カウンターはわずか6席。
毎月旬が変わるから、「2-3週間お店を開けて1週間は違う食材でテストを繰り返してからまた新しい食材とデザートで営業する。」とのことで、1日2回転しかしないみたいなので1日に入れる人数はわずか12人。
あっという間に超予約困難店になりそうなスイーツコースと最高のティーペアリングが楽しめる。
デザートやスイーツ好きには必見のお店!

蒼果
東京都西麻布4-2-5アートサイロ3階

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/7735/feed 0
プレゼンテ スギ で食べた千葉県食材を使った料理の話 https://www.bn-ceo.com/fusion/6081 https://www.bn-ceo.com/fusion/6081#respond Tue, 28 Jul 2020 18:58:36 +0000 https://www.bn-ceo.com/?p=6081 地元の魅力。
わかっている人ってどれだけいるだろうか。大抵の人は地元には何もないという。
そして、恥ずかしながら僕も同じようなことを行ったことがあったと思う。でも、前言撤回だ。僕の地元には美味しい食材がちゃんとあったんだ。

プレゼンテスギのお任せコース

今日伺ったお店は千葉県は佐倉市にあるプレゼンテスギ。
そう。千葉県佐倉市といえば、僕の育った街。地元なのだ。そんな僕の地元にこのお店はあるんだけど、まさかの食べログの点数4.55(2020年8月時点)という超高得点。全国でベスト50に入っているというお店がまさか千葉県佐倉市にあるとは思いもしなかったんだよね。
ちょっと調べてみたらシェフはどうやらリストランテヒロにも在籍していたみたいだね。
あそこの薪焼きステーキも美味しかったなぁ。

メニューがとっても面白くて、順番とかもあんまりわからないけど、そこはかとなく感じられる NARISAWA さんのような雰囲気が感じられるメニューからは、食材に対する並々ならないこだわりがそこは蚊となく感じられて嬉しい限り。
店内もとても綺麗で高級感溢れる落ち着いた雰囲気。

地元佐倉や千葉に拘った食材の数々

まずは、本日使われる食材を見せていただける。
千葉県内の食材。山菜に鰻、そしてスッポン。

スッポンもうなぎもまだ生きている。
利根川でスッポンが取れるなんて知らなくて驚きだ。

定点 トマト飴

定点。つまり、いつも出てくるスペシャリテだ。
常連ならばトマトの味わいの変化とかが楽しめるような一品。

もちろん僕は初めて伺ったのだから、いつもの味わいは知らないけど、甘くてトマトの味わいもしっかり感じられるとっても美味しい一品。

木耳と房総地鶏、夏蜜柑の一品

まずは旬の食材。天然木耳と地鶏。夏蜜柑の爽やかな風味がいい感じの一品。

木耳と地鶏がとっても美味。

人参とフォアフラのエスプーマ

フォアグラのムース、エスプーマした人参と、食べれるお花のエディブルフラワー。

いわゆる人参が苦手な人でも食べられるクリーミーな味わいの人参のムースだ。

スギ寿司

茄子でガストロバックしたイサキ、イサキでガストロバックした茄子を使ったお寿司。

茄子の皮まで使われていて、癖のある茄子が綺麗でしっかりとした旨味ある風味に変化していて、めちゃくちゃうまい。
こんなに旨味が積み重なったお寿司は初めて食べたかもしれない。

手羽先

房総地鶏の親鳥とスッポンのお肉をミンチにして手羽の中に入っていて、幻のキノコと言われるアカヤマドリ茸がソテーしてソースして詰め込まれているとのこと。

確かにポルチーニのような旨味がしっかりと口の中に広がって、旨味がしっかり。
シンプルに見えて、ものすごく旨味がつまってる手羽先だ。

佐倉の六条大麦を使ったクロワッサン

近所に売ってたら毎日だって買いたくなっちゃうようなとても美味しいクロワッサン。

それにしても、佐倉でも大麦とか取れるんだね。全然知らなかった。

ガストロバックしたカツオ

勝浦のカツオのアラとフランボワーズでガストロバック(減圧加熱調理器)した鰹、千葉県佐倉市にあるグレイスファームのビーツのピクルス、八千代牛乳の自家製ヨーグルトと蕗の薹の塩漬け。

ビーツは驚くほど臭みがなくなっていて、カツオもしっかり味わい深い。
なんというか多重層に広がる異なる食感と味わいの変化とギュッとつまった旨味が楽しめるお店なのだ。

天然うなぎ

蒸した後に炙った利根川産の天然うなぎ。
鰻とローズマリーの赤ワインソース、佐倉の胡瓜、佐倉のらっきょうタルタル、蓬クレープという組み合わせ。

鰻ときゅうりはよくよく考えたらうなきゅうという料理もあるくらいだから相性はいいはず。
一口でいただくとこれまた面白い味わいの変化が口の中で楽しめるのが面白い。鰻の食感はかなりガッツリしっかり目。そのため、好き嫌いはありそうな焼き加減だけど、僕は好きな感じ。

鱧の一品

ヤマドリダケを乾燥させてがストロバックした刃物フリット。
ニワトコビネガーに漬け込んだマスタードソース。

鱧の出汁の味わいがしっかりと口の中に広がる一品で、これは美味。旨味が濃厚でとても美味しかった。

牛とスッポンのコンソメスープ

再生と銘打たれた牛とスッポンのコンソメスープ。鹿節をおいカツオ風に。

再生。つまり、食材で使えなかった部分をもう一度再生して作った料理。
とても濃厚で旨味がしっかりとつまったスープだ。

野菜のフラン

タマネギを使った野菜のフランは、八街のパブリカ。とうもろこしにイタリアンパセリ。

とうもろこしは甘味がしっかりとしたゴールドラッシュ。かなり力強い甘味が感じられる。
とうもろこしは焼いているのではなくてガストロバックとのこと。
そしてお皿は3Dプリンターで出力されたものらしくて、確かにこの形は3Dプリンタならでは。以後、3Dプリンタで出力されたお皿は色々と出てくるんだけどこれがまた面白い。

アイスキャンディ

檜とレモングラスのアイスキャンディ。

お口直しの一品。これは確かに口の中がさっぱり。

八千代黒牛High&Low ステーキ

部位はヒレ肉。塊で焼いての登場。
名前通りに解釈すれば、低温調理でめっちゃ時間をかけて焼いて、薪焼きで表面を高温で焼いているのだと思われるんだけど、すんごいいい香り。
ナイフは RYUSEN JAPAN で切れ味は抜群のやつ。

かなりの時間をかけて焼いたと思われるお肉の断面は低温調理そのもの。

味が単調になりやすい低温調理だけど、ナイフで切っても肉汁も出てこないしなぜか味に深みがある不思議な味わい。
とにかく美味しい!
そして、八千代黒牛というのも初めて聞いたんだけど、調べたらF1のお肉。つまり、黒毛和牛とホルスタインの交雑種だ。
高級なお肉というわけではないだろうけど、調理方法でガッツリ特色を醸し出している逸品。

杉寿司

マグロはガストロバックした中トロ。卵黄の塩漬けにサマートリュフ。シャリはドレッシングであえてあるとか。

これがそこらの寿司屋の寿司より全然おいしい。
この組み合わせでなぜこんなに一体感があるのだろう。香りがそこまで強くないサマートリュフをあえて使うことでマグロの旨味や香りもしっかり感じられるようにしているのかも。
寿司としても完成された一品は、シェフのセンスが光る一品。

Sugi畑をお皿に乗せて

ステーキの次にガッツリ野菜系。
アイスと乾燥大根を戻したもの。
そしてパチパチキャンディーがのっているのが面白い。

タリアータ

サフランを練り込んだタリアータに、柳松茸を使ったキノコのパスタ。

ウニのアイスが乗っていて、味わいにコクと旨味が追加されているのが実にいい感じ。
とにかく口の中で複雑味溢れる味わいが暴発する濃厚なパスタ。

デザート

そしてデザートはメロンのエアーアイスとわらび餅!?

 

エアリーなフワッとしたメロンのアイスに、いっけんわらび餅に見えるけど、麦こがしをまぶしたパンナコッタ。
最後に口の中が甘くなって幸せ。

食べられなそうで食べられる

モアイ型をした猪の脂で作ったフィナンシェ。
これはシンシアのラスト出ててくる食べられなそうで食べられる料理を思い出させる一品。

面白いし味も美味しい。
最後はハーブティで。

口の中もスッキリ。美味しくて楽しい時間を過ごすことができたところで、石鹸のお土産が。

プレゼンテ スギ (PRESENTE Sugi)

美味しいのはもちろん、地元の佐倉を中心とした千葉県の食材をふんだんに使った料理の数々は、僕みたいな千葉が地元な人に改めて千葉県の魅力を教えてくれる素晴らしいお店だ。
また、ガストロバックをはじめとした様々な最新の調理方法によって超高級とは言えない食材の旨味をしっかりと引き出している。
地元への愛情と、シェフの素晴らしいセンスが絡まり合って低価格でこれだけのコース料理を作り上げているのは本当に素晴らしいと思う。
これだけ食べて、ペアリングもして1万円代後半で済む驚きの時間を過ごすことができるおすすめのお店だ。

プレゼンテ スギ
043-371-1069
千葉県佐倉市白銀2-3-6
https://tabelog.com/chiba/A1204/A120402/12038574/

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/6081/feed 0
NARISAWA プレミアムボックス / PREMIUM BOX をお取り寄せで食べた話 https://www.bn-ceo.com/fusion/6069 https://www.bn-ceo.com/fusion/6069#respond Mon, 27 Jul 2020 16:19:34 +0000 https://www.bn-ceo.com/?p=6069 2011年のマドリッド・フュージョンでは、「世界で最も影響力のあるシェフ」に選ばれ、世界のベストレストランランキングでも上位に名を連ねている NARISAWA でも、まさかの通販をはじめた。

NARISAWA PREMIUM BOX 2020

NARISAWAのプレミアムボックスはテイクアウトはもちろん、自宅に配送してもらうことも可能。
メニューには厳選された日本の食材がずらりと並ぶ。

8種類の日替わりのお任せ弁当だ。

一見すると、普通のお弁当なんだ。
でも、それぞれの料理がとっても美味しい。

このお弁当。
間違いなくフルコースと呼んでいいいお弁当。
順番とかなくて、どこから食べてもコースとして成立するような美味しさだ。
もちろんワインとの相性も抜群で、ガブガブ飲めるような白ワインをガッツリ飲みながらどの料理も美味しくいただいたんだ。
先日、NARISAWA に伺った時とはまた違った料理の数々はお店の料理とは違うものの、しっかりと素材の素晴らしさと、里山料理の雰囲気はちゃんと味わえたんだよね。

NARISAWA

まさにイノベーティヴ/フュージョンと言った感じの様々な料理のはお店出てくる料理とはやはり趣向が違うものの、それでもNARISAWAらしさが感じられる美味しいお弁当だ。
ミシュラン2つ星に加え、世界ベストレストラン50でアジアNo.1に選出されたこともあり、世界中でも輝かしい評価を得ている NARISAWA。
旬の食材もガッツリ使われているお店だから、また旬が変わったら次はお店に伺いたいな。

NARISAWA
03-5785-0799
東京都港区南青山2-6-15
https://tabelog.com/tokyo/A1306/A130603/13005423/

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/6069/feed 0
ミシュランでは無冠もやっぱり美味しかったエクアトゥールの話 https://www.bn-ceo.com/fusion/5413 https://www.bn-ceo.com/fusion/5413#respond Mon, 29 Jun 2020 18:39:30 +0000 https://www.bn-ceo.com/?p=5413 まさに味の積み重ね。
引き算の和食。足し算のフレンチというけど、エクアトゥールの料理は掛け算のフレンチといってもいいくらい素材の旨みの積み重ねが素晴らしい。いや、正確にはイノベーティブ・フュージョンなのか。
確かに和のテイストも感じられつつもベースはしっかりフレンチだ。

予約がほとんど取れないエクアトゥール

やっと伺えたエクアトゥールだけど、ここは人気店。本当に予約が取れないんだよね。カウンターは6席。6名用の個室が一つで2回転だから、そもそも席数だって少ないのだ。

ちなみにこれだけ人気で美味しいのにミシュランがではいまだに無冠なのは、ミシュランは極度に予約が取れないお店や紹介制のお店は評価の対象にならないからだ。
結論からいうと、とっても美味しかったので次の予約もとってきてしまった。

夏野菜のラタトゥイユ

オマール海老のアメリケーヌソース。ナスのタルタルにズッキーニ。

それはもう複雑な味わいがするのだけど、しっかりとオマール海老の旨味が味わえる野菜のお料理。
白ワインはピュリニーモンラッシェで合わせることに。
美味だ。

オニオングラタンスープ仕立ての暖かいフラン

焼きウニと数種類のチーズの風味が感じられる茶碗蒸し風のフラン。

火を通したウニは大好きなのもあって嬉しい限り。
チーズとウニが一体化した美味しいコラボだ。

一口サイズの黒アワビ

明らかに素材が良さそうな黒アワビ。
白味噌、大和芋、きのみ、オクラ、菊の花、和のテイストが感じられる素材。そこは蚊となくフレンチ。そこはかとなく和食。

アワビの旨味はしっかり濃厚。いろいろな素材がその風味を引き出していてとても美味。

手羽先のフライ

完全に見た目はケンタッキーの例のあれなんだけど、恐るべしポテンシャルを秘めた一品。

チキンは中がくり抜かれていて、そこにはスモークした帆立が入っている。
これが中々に濃厚な味わい。
創造性もあって面白い料理だ。

センマイと黒トリュフのサラダ仕立て

もはやジャンルも不明な料理なんだけど、一応サラダなのかな。
お肉のセンマイ、芽セロリ、サーマルインゲン、くるみのオイルソースにブラックペッパーと黒トリュフが贅沢に使われた一品だ。

これぞまさに味の掛け算といった感じで、黒トリュフとそれぞれの食材の組み合わせがとっても美味しいし、くるみのソースも主張しすぎない感じで実にまろやかで美味。

フカヒレ

揚げた賀茂那須に、地鶏のミンチソース。そしてヨシキリザメのフカヒレ。

海の幸のフカヒレと山の幸の地鶏と旬の賀茂那須。
一見相性が良いとは思えない素材が、しっかりと組み合わさって何故か美味しくなる。
それにしてもフカヒレは柔らかくて旨味がしっかり。美味だ。

ヒラメのロースト

ヒラメに三色のパプリカ。白ワインとバターの香草ソースのお上にはキャビアがガッツリと。

ちなみに、料理が美味しくてワインの進みはかなりスローペースだ(笑)
ヒラメもソースもキュビアの塩っけも本当にいい感じだ。

パンもとっても美味しい

パンとバター。シンプル。そして美味。

一度だけお代わりをさせてもらったけど、美味しかった。

メインの鴨ロースト

メインは牛肉と馬肉と鴨肉から選べたんだけど、いかにもフレンチらしい感じの料理をせっかくだから選んでみようと思って鴨をセレクト。

今までのフュージョン系のお料理とは違って、ガッツリ感じられるザ・フレンチ。
王道的な美味しさ。
独創的な料理も美味しいんだけど、やっぱりこういうスタンダードなフレンチが美味しいのがエクアトゥールの凄さなのかも。
とにかく大満足のメインだった。

スープと麺

スープがすごい。

シンプルな味わいでどこか懐かしさも感じられるスープなんだけど、よく味わうとすっごく凝縮された旨味が奥深く感じられるスープだ。
量を少なくもできるみたいなのだけど、元々の量が少ないので、よほど満腹な人以外は普通にいただいたほうがいいかもね。

ピニャコラーダ風のフロマンジュ

デザートも選択できるんだけど、夏だしって事でピニャコラーダ風のフロマンジュにした。ココナッツ好きだしね。

これで口の中がさっぱりと。適度な甘さで美味。

カヌレとハーブティ

ここでフランスの郷土菓子のカヌレが。
カヌレとは「溝のついた」という意味で確かに溝があるね。
これがとっても美味しい!

甘く幸せな気持ちをハーブティで流し込んで本日のディナーは終了。大満足で次回の予約もとってきてしまったのだった。

エクアトゥール (EQUATEUR)

超予約困難店のエクアトゥールはフレンチがベースのイノベーティブ・フュージョンと呼ばれる革新的な料理を提供してくれる。
嬉しいのはサーフアンドターフと言えるような海の幸と山の幸を組み合わせた料理の数々や、思いもよらない食材の組み合わせをしっかりと美味しくしてくれる。
それでいて、フレンチの王道料理も当たり前のように最高レベルに美味しくて外さない。
フレンチレストランが好きな方は一度は訪れたほうが良いお店だ。

エクアトゥール
東京都港区元麻布3-6-34 カーム元麻布 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13121866/

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/5413/feed 0
ミシュランの星も取れちゃう!?西麻布の「蒼」に行った話 https://www.bn-ceo.com/fusion/3364 https://www.bn-ceo.com/fusion/3364#respond Sun, 05 Apr 2020 09:53:31 +0000 https://www.bn-ceo.com/?p=3364 そのお店のことはどこからともなく風の噂で流れてきた。
2020年の1月にオープンして、わずか2ヶ月で食べログの点数は4点を超え、多方面の FOODie からの噂話や、グルメな人のインスタで目にした。
最近レストランによく一緒に行く人を誘ったところ、「知ってる。気になってた。」と。流石だ。

彼らグルメな人達の情報ネットワークは一体どうなってるんだと思って、予約を取ったら「赤沼さん。予約ありがとうございます!」と、知人からメッセージが。
どうやら彼がオーナーのお店らしくて、世の中は狭いなぁって。

ミシュラン常連店にも負けないクオリティ

西麻布の蒼。「あおい」と書いて「あお」と読むこのお店は結論から言うと素晴らしいお店だった。
去年は30店舗くらいミシュラン掲載店に行かせてもらったけど、ここの蒼ももうそのクラスのお店だと確信した。2021年のミシュランで蒼にいくつ星がつくのかもう勝手に楽しみにしてる。
ちなみに、最近はミシュランよりもゴ・エ・ミヨ(フランスの伝統あるグルメ雑誌だ)の方が参考になるとは飲食業界の方は多く言うけど、やっぱりミシュランの星も気になるもの。

料理は18,000円のお任せのみ。ペアリングは9000円(ハーフ)と18000円(フル)の2種類があって、もちろんフルでオーダー。
1日1回転のカウンターのみでゆったり座って6席だ。
料理はフレンチがベースのノージャンル。峯村シェフのこだわりががっつり感じられる。引き算の和食。足し算のフレンチなんて言われるけど、蒼の料理は基本足し算。いや、掛け算かもしれない。そして時に割り算だったりするかもしれない。
時に王道のフレンチを。時に食材を活かし。時に濃厚なソースで複雑味溢れる濃厚な味わいを表現し。時にヌーベルシノワ(新中華)のような力強い料理が出てきて楽しませてくれる。
和のエッセンスもしっかり感じられるのがまた面白いのだ。

愛媛 藤本漁師の神経締めの真鯛のコンソメ

先ずはアンリオ キュヴェ エメラが出てきて、ペアリングワインは間違いないやつだと確信をいだきながら乾杯。

和食のような美味しい出汁の味わいと、ブイヨンが合わさったかのような旨味溢れるスープで身も心も温まる。
美味しい!一品目が美味しいとやっぱりテンションを上げてくれるよね。
「うちはこういうお店です」が伝わってくるもんね。

唐津 大山鮮魚店より 神経締めの鰆の藁焼き

鰆の藁焼きに合わせるのはDomaine des Terres de Velle(ドメーヌ・デ・テール・ドゥ・ヴェル)のムルソー・レ・リュシェ・ヴィエイユ・ヴィーニュ。
ドメーヌ自体は2009年創立と新しいんだけど、ソムリエ兼パティシエの塩谷支配人曰く今注目のドメーヌとのことで、確かに美味しいし複雑味のある味わい。

鰆の味わいや、藁焼きの藁の香りがしっかりしているからこそ、ヴィエイユ・ヴィーニュ(樹齢の古い葡萄で作られたワイン)のワインを合わせたのかと納得。
お米を発酵させたソース。レモングラスの藁。餅米に中国甘酒と食材の合わせ方も独特だけど、とっても美味。

自然栽培 静岡のホウレンソウ

ホウレンソウは根っこも食べるのは初めてかも。

パイ生地にホウレンソウが巻き付けられているものはシャンパンを使ったブールブランのソースで食べるんだけど、このソースが絶妙に美味い。
この後にもソースが色々と出てくるけど、とにかく蒼はソースが抜群に美味しく感じた。
そして、茎はとっても甘く、揚げた根っこはカリッとした食感がとてもいい感じで香ばしい美味しさ。
一つのホウレンソウでこんなにも違う味わいを楽しめるのは知らなかった。
恐るべし。ホウレンソウのポテンシャル。

ブルターニュ産 ブルーオマール “アメリケーヌソース”

そしてこれが今日イチで美味しかった。アメリケーヌソースが過去食べた中で最も美味しいと感じた素晴らしい味わい。

いやこれ、びっくりするくらい美味しいから。

ソースは一滴も残さずに食べたいくらい。
エビの良いところだけががっつり前面に出たような濃厚で旨味がしっかりとしていて、甘くて微かな酸味とかもう全部良い感じでとにかく美味。これはまた食べたいな。最高に美味。

京都より 田原さんの筍

「筍は鮮度の高いトウモロコシと同じように考えている。」と説明され、ふむふむ。と。

大きなお空の真ん中にちょこんと筍。端っこには塩。
これが食べるとめちゃ甘い。なるほど。トウモロコシね。ウンウン。
澄ましバターでキャラメリゼしてある筍はキャラメルポップコーンのような楽しげな香り。シャッキシャキとホクホクの食感。余韻でがっつりと感じられる素晴らしい甘みが良い感じだ。
この筍を食べた時に、レフェルヴェソンスのスペシャリテである蕪を食べたのをふっと思い出した。

普段ならメインにならない食材でも、料理人次第で食材はこうも輝けるのかっていうのがこういう料理を食べると本当によくわかる気がする。

ランド産 フォアグラと果実

フォアグラはまさかの中華風に。
陳皮。ナツメグ。甜醤油。シナモン。

お皿の中も口の中もとってもt楽しくなるような賑やかなフォアグラの一品。
それにしても上質なフォアグラ。

合わせたワインはアルザスの Marcel Deiss Schoenenbourg Grand Cru(マルセル・ダイス シュネンブルグ グラン・クリュ 2013)で、トロピカルフルーツのようなフルーティでハチミツ感のあるさっぱりとした白ワイン。
複雑味のある味わいが中華っぽいフォアグラとしっかりマリアージュ。面白い。

新玉葱のムース

これも面白い。食材をガッツリ活かした逸品だ。

右、使用前。左、使用後。みたいな感じの新玉葱のムース。
クリームはわずか2ccだけしか使っておらず、ほぼ玉葱。だけどなんと言うクリーミーさ。
素晴らしい口どけ。
これもすごく好きな一品で、玉葱の美味しさを再確認できたよ。

相模湾 さかな人 長谷川さんの赤魚鯛を本日の仕立てで

飲食店にしか卸さないお魚コンシェルジュの長谷川さんから仕入たとい言う高級魚の赤魚鯛(アコウダイ)。

綺麗で濃厚な味わいのハマグリのスープと一緒に絶妙な焼き加減のアコウダイが美味しくないわけがない!
ワインはユリス・コランのシャンパーニュがここで出てきてペアリングワインのクオリティが半端ないなと驚きが改めて。

苺 酢橘 胡麻

いちごのグラニテ。白ワインにシャンパンに胡麻油。

酢橘が良い感じで酸味を感じさせてくれて胡麻油の風味もちゃんと感じる良い感じのお口直し。
そしてワインはオリヴィエ・バーンスタインのボンヌ・マール グラン・クリュが次のお肉料理に合わせて。
これ、絶対赤字じゃない!?って言うワインのセレクトにただただ驚き。
当たり前だけど、単体で飲んでも美味。複雑な味わいがただただ素敵。

京都 亀岡の七谷鴨の炭火焼

メインは鴨料理。
目の前でたくさんコイツが焼かれまくってるのを見ていて楽しみにしていた一皿。

脂の香ばしさとか、鴨肉の旨味とか色々な味わいがガッツリ感じられる一品。
説明不要に美味しいんだけど、31ヵ月熟成させたと言うキタアカリ(じゃがいも)が恐ろしく糖度が高くて美味。
なにこれ。美味い。
もちろんワインとも完璧に合うし、大満足。
ちなみにこのタイミングでコンソメで炊いたライスも出て来るんだけど、このお米ももちろん美味。

もちろんお代わりしたよ。
もっと食べたかったけど、3杯目は遠慮したよ(笑)

ジャージー牛のミルクをアイスクリームで

僕が食べたアイス史上最も美味しかったかもしれないアイスがこちら。

このアイス食べるためにもう一回行きたいレベル。
コンビニで800円くらいで売ってたら即買うレベル。
美味。

最後のデザート的な感じのワインは選択制

最後のペアリングは「この中からお好きなものをどうぞ・・・」と。

このラインナップが凄い・・・このペアリング。18000円て絶対利益出てないよね(笑)
結構悩んだんだけど、ものすごいベタにディケムをセレクト。

ブドウの樹1本からグラス1杯のワインが造られるといわれるディケム。何度か飲ませてもらってるけど相変わらず美味。
古いのも美味かったけど、2009年も美味。スッキリ甘くて、蜜のような旨味。ものすごい満足度と多幸感。

小さな焼きたての一品

最後はガレットブルトンヌ。しかも四角い。

これまた絶妙に美味しくて、ソムリエで支配人の塩谷は元パティシエ。有名店にもいたことがあるみたいで、その本領を突然全力で発揮。
いやー凄い。最後までしかっり美味しいしこだわりがすごい。

2020年1月に西麻布交差点からちょっと六本木方面の坂を登った赤のれん近くにあるこちらのお店は既に数ヶ月先まで予約でいっぱい。
今後はさらに予約が取りづらくなること必至だろうから、今はちょっと例のコロナウイルスで大変な時期ではあるけど是非是非タイミングを見て行ってみることを全力でオススメするよ。


アルコールが苦手な人以外は、ワインも間違いなくペアリングをオススメ。驚くほど高級だったり拘りの末に選んだと思われるワインがポンポン出てくる。
季節を変えて定期的に通いたくなるお店なんだ。


03-6434-9829
東京都港区西麻布3-21-3 オリンピアード麻布霞坂 2F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13243463/

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/3364/feed 0
3年連続ミシュランも納得の石垣吉田で鉄板料理?を食べた話 https://www.bn-ceo.com/fusion/615 https://www.bn-ceo.com/fusion/615#respond Wed, 14 Aug 2019 16:17:32 +0000 http://www.bn-ceo.com/?p=615 鉄板を囲むように設置された席に着くと、店主の吉田さんはとても人の良さそうな笑顔で言った。

「うちは鉄板焼きではありませんから。」

料理の枠にとらわれず、様々な料理に挑戦するということで、麻布十番にある石垣吉田は2018年から鉄板焼きのお店からイノベーティブにジャンルを変更した。
ご存知の通り、料理にはジャンルがある。
フランス料理、トルコ料理、中華料理、インド料理、イタリア料理が世界5大料理と言われているが、世の中には国や地域、文化に影響を受けた様々なジャンルの料理がある。
イノベーティブとはそう言ったジャンルに影響を受けず独創的で新しい視点で料理を作るスタイルのお店だ。

石垣吉田

お店のしつらえや、調度品の数々まで細かいこだわりが感じられる店内の雰囲気はまさにイノベーションそのもの。
オープンキッチン。すぐ目の前に広がる鉄板と、名前入りのメニューブックとこれから始まる料理の数々にいやが応にも期待してしまうのだ。

黒アワビ

一品目は黒アワビ。
佐渡の海洋深層水でコンディションを整えた極上黒鮑 肝ソース 追い鱧パスタという名前の通り確かに極上の黒鮑。肝ソースはまろやかで口当たりがよく、鮑の肝の苦味がとても上品に変化していた。

この肝のソースを死ぬほどたっぷりつけて贅沢にいただきたい気持ちを残しつつ、「肝ソースはのこしておいてください。」の一言が。

ソースを残した理由はこちら。グルテンフリーのパスタの原料は鱧だ。
有明の海苔の香りがほのかに香り、食べると鱧の旨味がグッと口の中に広がる。追いかけて改めて鮑の肝ソースの味わいが口の中を整えてくれる。

これは美味だ。

雲丹のスクランブルエッグ

実は、事前に調べた情報でお肉よりも楽しみにしていたのがこちらのメニューだ。
なんてったってウニヌマさんと呼ばれるほどの無類の雲丹好き。

この時期になると、漁師だった祖父が採って来てくれた雲丹を祖母と母親が雲殻剥きをしている光景を今でも思いだす。
思い出補正も入っていることもあってあの時食べた雲丹が人生で最高に美味しい雲丹だった。
まだトゲが動いている雲丹の殻をお皿代わりにして雲丹をスプーンですくってひたすら食べた。今思えばあの頃は今よりもたくさん雲丹がとれた。

さて、石垣吉田の雲丹のスクランブルエッグ。まずは調理前に食材を見せてくれる。オーストラリア産黒トリュフに、生うに。

どちらも美味しそうだ。
雲丹はなんと2種類使う。下がいわゆる甘みが強いタイプの赤うに。上に乗っているのはスッキリして海の味わいが感じられる白うに。

オーストラリア産黒トリュフの高貴な香りを楽しみながらスプーンにすくって口に運ぶととてつもない複雑味のある味わいが口の中に広がった。
トリュフの香りと食感。旨味。雲丹の甘味は2種類の雲丹を使っているからなのか、甘みと海の味わいが多重層のように襲ってくる。
だが、この料理のすごいところはまだまだだ。

自家製のパンはほのかにまだ熱さが残るいい塩梅。これにスクランブルエッグとトリュフをたっぷり付けていただくと、パンのカリッとした食感と甘さが元々の美味さにプラスされてとてつもなく美味になる。
雲丹を作った創作料理は数々食べてきたけど、この料理が一番美味しいと思った。
今、思い出すだけで口の中が幸せになりそうだ。

毛蟹飯蒸し、唐墨

実はもう満足していた。2品目にしてメインを食べ終えた気分になれた。
けど、まだまだ石垣吉田は止まらない。
お米にの上に毛蟹。そして唐墨。

美味しくないわけないじゃないか。という和テイストの組み合わせの一品は甘くて、適度に塩っぱくて僅かに苦味と酸味があって美味しくいただけた。
毛蟹と唐墨はこんなに相性がいいのは知らなかった。

石垣島 きたうち牧場 プレミアムビーフ(サーロイン)

さて、お待ちかねのお肉は石垣島のきたうち牧場にあるプレミアムビーフだ。所謂、石垣牛とは違うものである。

きたうち牧場では全頭メス牛。出荷月齢36ヶ月以上(通常29ヶ月)、こだわりの餌とたっぷりの愛情を持って育てられた牛を育てている。
これが黒毛和牛のサーロイン!?と思ってしまうほど綺麗な赤身と繊細なサシの入り方は中々独特。繊細で非常に扱いが難しいお肉だと吉田氏は言う。

究極のクリスピー焼き

外はカリッと。中はじゅわ。よく聞く。本当に色んなところでよく聞く。

クリスピー焼きはまさにそんな風にお肉を美味しくしようと言う焼き方の一つだ。
実はお肉はコース料理が始まる前に拝見させてもらった。

そして「まだまだメインのお肉には早いですよ。」と、思わず言いたくなるくらいかなり早い段階から鉄板の上でお肉を焼き始める。
お肉はうっすらと少しずつゆっくりに焼き目がついていく。低音でゆっくりゆっくり。本当に時間をかけて焼くのだ。
2時間近くかけて丁寧に焼かれたお肉は夏場だからということでバターを多めに。
お肉に関わる方なら知っている話だけど、夏場は牛が水分を多く取るためお肉がどうしても水っぽくなる。あえてお肉の旬をあげるとすれば冬の方が美味いのだ。
そのための対策として焼き方を少し変えてくれているのをしっかりとカウンター越しで説明してくれた。

お肉はまさにクリスピー。
外はカリッとした食感。内側はシルキーで柔らかい。
サーロイン。でも赤身肉のような見た目と食べるとわかる柔らかさと複雑な肉自体の旨味と甘み。熟成肉を食べているかのような和牛香がとても心地よい。

付け合わせは塩、わさび、ニンニクたれ、梅ダレ。
どれも美味しいためあの手この手とたれのを変えて味わいの変化を楽しむ。

色々なお肉の表情の変化が楽しめて、とても大満足なメイン料理だった。

アオザメの尾ひれを使ったフカヒレラーメン

〆の一品はフカヒレラーメンだ。

上品なフカヒレの風味が口の中で広がる。
それでいて濃厚なのはお出汁の複雑味からくるものか。なかなかにこだわりの逸品だ。

美味。

〆のスイーツと飲み物

パッションフルーツのクリームブリュレ 自家製ココナッツジェラート

スイーツがそこまで好きではない僕でも十分に楽しめた。
自家製のココナッツジェラートは普通の専門店より格段に美味しいし、シナモンティーはほのかな甘さと苦味がマッチしていて実に好みの味わいだ。

控えめに言って最高の食事

色々なお店に伺ってきましたが、控えめに言って最高の食事を頂いた。
料理は全てお任せで 35,000円。サービス料が別で10%。ドリンクを入れたら50000円くらいにはなるし、もっと贅沢(ワインはもちろん、食材もグレードアップしてくれるみたいだ)しようとすれば単価はもっと上がるだろう。
だけど、控えめに言って最高に美味しい食事を堪能することができた。
誕生日、記念日、誰かを喜ばせたい時にまた利用したいお店だ。

石垣吉田
03-6435-3747
東京都港区麻布十番2-8-10 パティオ麻布十番 3F
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13152618/

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/615/feed 0
SUGALABO(スガラボ)の食材へのこだわりが凄まじい話 https://www.bn-ceo.com/fusion/316 https://www.bn-ceo.com/fusion/316#respond Wed, 20 Mar 2019 18:41:14 +0000 http://www.bn-ceo.com/?p=316 少しでもグルメな方なら一度は名前を聞いたことがあるお店。SUGALABO。

2018年の7月に2019年2月の予約をとった。
半年待ちである。
一緒に伺った方の一人は、このスガラボのためにわざわざ岡山から来ていた。ミシュランの三ツ星の定義は「それを味わうために旅行する価値がある卓越した料理」とある。
わざわざ岡山からスガラボのために来たと言うのはそういうことである。食事をするために旅行をするのだ。

ちなみに、スガラボはミシュランには掲載されていない。ミシュランでは、一見さんお断りのお店は掲載されないとのことなので、完全紹介制のスガラボが星を取ることは難しいのだろう。

ただ、パリのロブションの料理長として活躍していた須賀洋介シェフのお店なので、ミシュランに評価されなくても世界中の美食家達を虜にしてきたシェフはすでに世界中の美食家から評価されているのだ。

そんなスガラボの料理の数々は独創的でまさにイノベーティブ・フュージョンと呼ぶにふさわしいお店だった。

フュージョン・イノベーティブ

フュージョン。イノベーティブと言われるたぐいの料理は何度も食べているけど、奇をてらいすぎたり初めて味わうような味わいが強すぎて、果たして美味しいのか。表現が難しい料理が少なからず存在する。
でも、スガラボの料理は独創的でありながらもどこかわかりやすさが残っていて、美味しさへの追求を感じる事ができる。
そのため、素直に美味しいと言える料理なのだ。

余談だけど、スガラボに伺って以来生ハムご飯にハマってしまった。いろいろと試したけど、ハモンセラーノ系よりは柔らかさが感じられるプロシュート系の生ハムのほうが生ハムご飯には適していることがわかった。

そして、スガラボの最も特徴的なところはあらゆる食材の産地への徹底的なこだわりである。
すべてがすべてこだわっている。それも、自分で全国津々浦々。生産者にあって、足を使って発見してきた食材の数々だ。

メニューにも産地のことが書いてあるのはもちろん、料理の説明は須賀さんが直接してくれる。そのさい、産地はもちろん、生産者のお話などもしてくれるのだ。
さらっと言う感じだけど、ここまでこだわって食材を探すのは並々ならぬ苦労があったのではないかと思う。
もちろん、食材だけでなくペアリング用のワインや日本酒にも同じことが言える。

ちなみにスガラボの料理はかなりの量が出てくる。
美味しいからといって僕みたいにパンを何度もオカワリしてしまうと後半戦がかなり満腹で厳しいことになるから要注意だ。

それでも、「好きなだけどうぞ」といって提供してもらった奈良県産の古都華のイチゴは一つ無理して食べたら驚くべき糖度で結局何個も食べてしまった。
満腹でも、本当に美味しいものはもっと食べたくなるのだ。

次の予約は7月。そこではどんな食材とどんな料理が提供されるのか。
数カ月先が実に楽しみだ。

店舗基本情報

店名 SUGALABO
ジャンル イノベーティブ・フュージョン、創作料理
予約・
お問い合わせ

完全紹介制

予約可否

予約可

紹介制となります。

住所

東京都港区麻布台1-11-10 日総ビル1F

SUGALABO - 地図

食べログでSUGALABOをチェック

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/316/feed 0
世界一のレストラン NOMAの姉妹店「INUA(イヌア)」の話 https://www.bn-ceo.com/fusion/68 https://www.bn-ceo.com/fusion/68#respond Sat, 01 Dec 2018 06:54:47 +0000 http://www.bn-ceo.com/?p=68 「世界のベストレストラン50」で4度も世界一に輝いたレストランの名前は流石に僕だって名前くらいは知っていた。
コペンハーゲンにある NOMA は世界で最も予約が難しいレストランの一つと言われ、映画にもなった。
実はNOMAは日本にもやってきたことがある。2015年にホテル「マンダリンオリエンタル東京」に5週間の期間限定でオープンした。予約殺到でキャンセル待ちが6万人にも上ったと言われている。

INUA

その NOMA が日本に姉妹店を出すという。
nomaを牽引するヘッドシェフ レネ・レゼピ氏の右腕として料理開発を行ってきたトーマス・フレベル氏が inua の料理長に就任。
プレスリリースで、「まるで女の子に恋した時のように、日本に恋してしまった自分がいました。そして漠然と、日本に住みたいと思ったのです。」なんてフレベル氏が語っていることからも、今回は期間限定ではなくて日本で長くお店を続けていくのだと思う。
パートナーは kadokawa だ。

もちろん評判は上々で、2018年7月にオープンして僅かな期間で食べログの点数は4点を超えて日本のベストレストラン500の中にアッサリと入ってしまった。

追記:ミシュランガイド東京2020で二つ星に選ばれたよ。

そんなレストラン。予約が取れたからいかないか?という知人からのお誘いに二つ返事でOKを。
あとで聞いた話によると、客単価 40,000円〜50,000円近く。肉も魚も殆ど出ないということでいろいろな人を誘ったけど、結構な勢いで断られたとのことだ。

色々あって車で伺った僕はノンアルコールのペアリングコースをオーダーする。
料理は確かにイノベーティブだった。そう。創造的。

提供される殆どの料理はフルーツや野菜がメインでお肉や魚は殆ど出てこない。
コース料理はシーズンごとに変わるみたいだ。

初めて食べる食感のものも多くあったし、純粋に美味しいと思える料理も多かった。正直あまり口に合わない料理もあったし、初めて食べる食材だって沢山あった。

でも、肉も魚もない。あからさまな高級食材も無い。
お腹も正直満腹にはならないのだ。(このあとすぐにラーメンが食べれそうな勢いだ。)

ただ、後日思ったのは。このINUAが好きで投資している感覚になれる人じゃないとこのお店は好きにはなれないのかもしれないなということ。
シェフは日本中を飛び回って様々な食材を探し回っているらしい。また厨房にある大仰な調理器具の数々たちを使って日々ものすごい試行錯誤を繰り返しているのだろう。

通常のレストランではありえないほどのこだわりにこだわり抜いた料理を出してもらっているのはわかる。
だからそのための投資を僕ら客はしているのかもしれない。

次のシーズンはどんな料理が出てくるんだろう!?
そう思って1食で50000円前後のお金を投資できる方には年に数回通って新感覚を味わう分には実にいいレストランなのかもしれない。

そういう意味では、僕にはちょっと早すぎた。
まだまだ自分に投資したいからね。

INUA の情報をグルメサイトでチェック

 

 

[LocketsGMaps placeid=”ChIJSdj_GqiNGGAR4PQTBHfiFtQ”]

]]>
https://www.bn-ceo.com/fusion/68/feed 0