地元の魅力。
わかっている人ってどれだけいるだろうか。大抵の人は地元には何もないという。
そして、恥ずかしながら僕も同じようなことを行ったことがあったと思う。でも、前言撤回だ。僕の地元には美味しい食材がちゃんとあったんだ。
この記事の目次
プレゼンテスギのお任せコース
今日伺ったお店は千葉県は佐倉市にあるプレゼンテスギ。
そう。千葉県佐倉市といえば、僕の育った街。地元なのだ。そんな僕の地元にこのお店はあるんだけど、まさかの食べログの点数4.55(2020年8月時点)という超高得点。全国でベスト50に入っているというお店がまさか千葉県佐倉市にあるとは思いもしなかったんだよね。
ちょっと調べてみたらシェフはどうやらリストランテヒロにも在籍していたみたいだね。
あそこの薪焼きステーキも美味しかったなぁ。
メニューがとっても面白くて、順番とかもあんまりわからないけど、そこはかとなく感じられる NARISAWA さんのような雰囲気が感じられるメニューからは、食材に対する並々ならないこだわりがそこは蚊となく感じられて嬉しい限り。
店内もとても綺麗で高級感溢れる落ち着いた雰囲気。
地元佐倉や千葉に拘った食材の数々
まずは、本日使われる食材を見せていただける。
千葉県内の食材。山菜に鰻、そしてスッポン。
スッポンもうなぎもまだ生きている。
利根川でスッポンが取れるなんて知らなくて驚きだ。
定点 トマト飴
定点。つまり、いつも出てくるスペシャリテだ。
常連ならばトマトの味わいの変化とかが楽しめるような一品。
もちろん僕は初めて伺ったのだから、いつもの味わいは知らないけど、甘くてトマトの味わいもしっかり感じられるとっても美味しい一品。
木耳と房総地鶏、夏蜜柑の一品
まずは旬の食材。天然木耳と地鶏。夏蜜柑の爽やかな風味がいい感じの一品。
木耳と地鶏がとっても美味。
人参とフォアフラのエスプーマ
フォアグラのムース、エスプーマした人参と、食べれるお花のエディブルフラワー。
いわゆる人参が苦手な人でも食べられるクリーミーな味わいの人参のムースだ。
スギ寿司
茄子でガストロバックしたイサキ、イサキでガストロバックした茄子を使ったお寿司。
茄子の皮まで使われていて、癖のある茄子が綺麗でしっかりとした旨味ある風味に変化していて、めちゃくちゃうまい。
こんなに旨味が積み重なったお寿司は初めて食べたかもしれない。
手羽先
房総地鶏の親鳥とスッポンのお肉をミンチにして手羽の中に入っていて、幻のキノコと言われるアカヤマドリ茸がソテーしてソースして詰め込まれているとのこと。
確かにポルチーニのような旨味がしっかりと口の中に広がって、旨味がしっかり。
シンプルに見えて、ものすごく旨味がつまってる手羽先だ。
佐倉の六条大麦を使ったクロワッサン
近所に売ってたら毎日だって買いたくなっちゃうようなとても美味しいクロワッサン。
それにしても、佐倉でも大麦とか取れるんだね。全然知らなかった。
ガストロバックしたカツオ
勝浦のカツオのアラとフランボワーズでガストロバック(減圧加熱調理器)した鰹、千葉県佐倉市にあるグレイスファームのビーツのピクルス、八千代牛乳の自家製ヨーグルトと蕗の薹の塩漬け。
ビーツは驚くほど臭みがなくなっていて、カツオもしっかり味わい深い。
なんというか多重層に広がる異なる食感と味わいの変化とギュッとつまった旨味が楽しめるお店なのだ。
天然うなぎ
蒸した後に炙った利根川産の天然うなぎ。
鰻とローズマリーの赤ワインソース、佐倉の胡瓜、佐倉のらっきょうタルタル、蓬クレープという組み合わせ。
鰻ときゅうりはよくよく考えたらうなきゅうという料理もあるくらいだから相性はいいはず。
一口でいただくとこれまた面白い味わいの変化が口の中で楽しめるのが面白い。鰻の食感はかなりガッツリしっかり目。そのため、好き嫌いはありそうな焼き加減だけど、僕は好きな感じ。
鱧の一品
ヤマドリダケを乾燥させてがストロバックした刃物フリット。
ニワトコビネガーに漬け込んだマスタードソース。
鱧の出汁の味わいがしっかりと口の中に広がる一品で、これは美味。旨味が濃厚でとても美味しかった。
牛とスッポンのコンソメスープ
再生と銘打たれた牛とスッポンのコンソメスープ。鹿節をおいカツオ風に。
再生。つまり、食材で使えなかった部分をもう一度再生して作った料理。
とても濃厚で旨味がしっかりとつまったスープだ。
野菜のフラン
タマネギを使った野菜のフランは、八街のパブリカ。とうもろこしにイタリアンパセリ。
とうもろこしは甘味がしっかりとしたゴールドラッシュ。かなり力強い甘味が感じられる。
とうもろこしは焼いているのではなくてガストロバックとのこと。
そしてお皿は3Dプリンターで出力されたものらしくて、確かにこの形は3Dプリンタならでは。以後、3Dプリンタで出力されたお皿は色々と出てくるんだけどこれがまた面白い。
アイスキャンディ
檜とレモングラスのアイスキャンディ。
お口直しの一品。これは確かに口の中がさっぱり。
八千代黒牛High&Low ステーキ
部位はヒレ肉。塊で焼いての登場。
名前通りに解釈すれば、低温調理でめっちゃ時間をかけて焼いて、薪焼きで表面を高温で焼いているのだと思われるんだけど、すんごいいい香り。
ナイフは RYUSEN JAPAN で切れ味は抜群のやつ。
かなりの時間をかけて焼いたと思われるお肉の断面は低温調理そのもの。
味が単調になりやすい低温調理だけど、ナイフで切っても肉汁も出てこないしなぜか味に深みがある不思議な味わい。
とにかく美味しい!
そして、八千代黒牛というのも初めて聞いたんだけど、調べたらF1のお肉。つまり、黒毛和牛とホルスタインの交雑種だ。
高級なお肉というわけではないだろうけど、調理方法でガッツリ特色を醸し出している逸品。
杉寿司
マグロはガストロバックした中トロ。卵黄の塩漬けにサマートリュフ。シャリはドレッシングであえてあるとか。
これがそこらの寿司屋の寿司より全然おいしい。
この組み合わせでなぜこんなに一体感があるのだろう。香りがそこまで強くないサマートリュフをあえて使うことでマグロの旨味や香りもしっかり感じられるようにしているのかも。
寿司としても完成された一品は、シェフのセンスが光る一品。
Sugi畑をお皿に乗せて
ステーキの次にガッツリ野菜系。
アイスと乾燥大根を戻したもの。
そしてパチパチキャンディーがのっているのが面白い。
タリアータ
サフランを練り込んだタリアータに、柳松茸を使ったキノコのパスタ。
ウニのアイスが乗っていて、味わいにコクと旨味が追加されているのが実にいい感じ。
とにかく口の中で複雑味溢れる味わいが暴発する濃厚なパスタ。
デザート
そしてデザートはメロンのエアーアイスとわらび餅!?
エアリーなフワッとしたメロンのアイスに、いっけんわらび餅に見えるけど、麦こがしをまぶしたパンナコッタ。
最後に口の中が甘くなって幸せ。
食べられなそうで食べられる
モアイ型をした猪の脂で作ったフィナンシェ。
これはシンシアのラスト出ててくる食べられなそうで食べられる料理を思い出させる一品。
面白いし味も美味しい。
最後はハーブティで。
口の中もスッキリ。美味しくて楽しい時間を過ごすことができたところで、石鹸のお土産が。
プレゼンテ スギ (PRESENTE Sugi)
美味しいのはもちろん、地元の佐倉を中心とした千葉県の食材をふんだんに使った料理の数々は、僕みたいな千葉が地元な人に改めて千葉県の魅力を教えてくれる素晴らしいお店だ。
また、ガストロバックをはじめとした様々な最新の調理方法によって超高級とは言えない食材の旨味をしっかりと引き出している。
地元への愛情と、シェフの素晴らしいセンスが絡まり合って低価格でこれだけのコース料理を作り上げているのは本当に素晴らしいと思う。
これだけ食べて、ペアリングもして1万円代後半で済む驚きの時間を過ごすことができるおすすめのお店だ。
プレゼンテ スギ
043-371-1069
千葉県佐倉市白銀2-3-6
https://tabelog.com/chiba/A1204/A120402/12038574/
年間1000食以上外食するグルメブロガー。
得意分野は肉と寿司。ミシュランから千ベロまで。
株式会社BNF 代表取締役
株式会社門崎(格之進)執行役員
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