赤坂おぎ乃で食べた日本料理の話

食べおわったあとの満足感は素晴らしいものがあって、多幸感が感じられた。
しっかりと満腹で次のお店に行く気にもならない。強いて言えばBARに行きたかったかもしれない。あえて飲むならストレートのウイスキーをちびちびと。いや、でもこの余韻はそのままでいたいかもしれない。
同行者とは「ミシュランで星もとれそうだよね。」なんて話しながら帰路に着いたのだった。

京都・銀座の三ツ星で修行した若き和食の大将

京都嵐山吉兆 → 銀座小十 → 銀座奥田という修行先はミシュランで星付きのお店ばかりという素晴らしい経歴。父親はあの片岡鶴太郎氏で、のんきグループを経営しているネクストグローバルフーズ、代表の荻野氏がお兄さんという謎の家系も面白い。
若干33歳で赤坂でお店をオープンしたのが2020年3月というコロナ全盛期。にも関わらずグルメな方達の間では既に話題になっている赤坂おぎ乃。
赤坂在住としては行かないわけには・・・ということで早速伺ってみたよ。

先ずは一献・・・で始まるお任せコース

23000円〜のお任せコースが、荻野氏からの「先ずは一献」で始まる実に京都らしい演出。いや、ここは赤坂だった。でもそこはかとなく感じられる京都の感じは修行先の嵐山吉兆での経験がそうさせてくれるのかもしれない。

グイッと飲み干した酸味があって美味しいゆず梅酒からスタートだ。

旬の食材が続々と

先ずは暑くなってきたからね。
とうもろこしのすり流し。枝豆とウニの組み合わせがたまらない。うんなんだこの枝豆の美味しさは。

車海老と夏野菜の和物は酢橘と山葵。お醤油だけというシンプルな味付けなのにお野菜の味わいがとってもしっかりしていてとっても美味だ。

続いて天竜川のハモとメロンをカツオ出汁で。
ちなみに、この器。和紙を使った一閑張りでできた器。紙ってすごいな。

今が旬のハモとメロンを合わせたお出汁がとっても美味しい一皿。この時点で大満足。
ちなみに酒が進む。アルザスの白ワインを飲んだ後は日本酒にチェンジして鶴齢を。

刺身はどれも絶品で寿司屋のつまみみたい

お造りはとてもクオリティが高いし旬の食材が本当に嬉しい。
クエ、アオリイカ、トリガイは酢橘でさっぱりいただいて大満足。

イサキはゴマで。福岡の郷土料理「ゴマ鯖」のいさきバージョンで、これは新しい。初めて食べた組み合わせだけどとっても美味だ。
味わいが濃いゴマの旨味だけど、イサキの味わいも消えていない感じだ。

カツオの藁焼

カツオは藁焼で。カウンター越しに藁で焼いているのが見えたんだけど、いざ目の前にくると力強い藁の香りがとても心地よい。

卵黄と海苔で味わいは強めに。
初鰹でまだ脂が乗り切っていないけど、さっぱりとした食感が感じられるカツオの風味を上手く活かした極上のカツオに感じられた。今日イチで好きな料理だったかもしれない。

八寸

ここにきて見た目にも綺麗な八寸が登場。
茹でたタコ。
加賀野菜の金時草
万願寺唐辛子
アジと白子と大根おろし
フルーツトマトと純菜
蟹とクリームチーズとアボガド

どれも美味しいし、食材もこの季節ならでは。
特にタコがとっても美味しかった。

お魚料理は専門店並の美味しさ

続いてお魚料理がたくさん続くんだけど、素材も味わいも素晴らしいの一言。

うなぎととうもろこしの天ぷら

この鰻。うなぎ専門店より美味しいかも。皮が焼かれた感じの食感がとっても好きなんだけど、まさにその食感が僕好み。

そしてとうもろこしはドルチェドリームというスイートコーン。かなり甘くて糖度が16度以上もあるというから本当に甘めのフルーツ並みだね。
それにしてもこのコーンは香りも素晴らしい。食べると口の中からガッツリ香るとっても香ばしい香りがいい感じ。

天竜川の鮎

鮎は天竜川の鮎。こちらは生きたまま焼いた物で口が開いた状態。

焼く時に傾斜をつけて頭を下にすることで脂が頭にくるように焼くのがポイントとのこと。
そうやって焼くことで、鮎自身の脂で頭がカリッとした食感になるとのこと。なるほどね。ここでスタウト系のビールが一緒に出てくるのも面白い。
鮎のほろ苦さと対比した甘苦さが感じられるビールとのマリアージュだ。

太刀魚とアオサのお出汁

そしてお出汁が本当に美味しい太刀魚とアオサ。

熱々の器の中に後から太刀魚が投入されるスタイル。
それにしても出汁が美味だ。アオサの塩みもいい感じ。

お肉は尾崎牛

そしてお肉は尾崎牛を使っているみたいだね。

適度な甘味としなやかな食感と爽やかさが感じられるとっても美味しい一品。
お肉なのに重くない。なぜかいい意味でお口直しをした気持ちになった尾崎牛だったよ。

〆のご飯はおかわりが楽しめる

〆はこの手のお店だととっても楽しみな〆のご飯。日本料理屋さんのお米って本当に美味しいからね。

ご飯はタイの炊き込みご飯と白米の二つが炊き上がって期待値が上がりまくり。

鯛茶漬け

まずは鯛の炊き込みご飯を満喫した後に鯛茶漬けをいただく。

苦手なグリーンピースすらなぜか美味しくさせる美味しいご飯。
鯛茶漬けの上に乗っている薄い赤いのはタイと梅を練り合わせたもの。山葵と江戸三つ葉がとってもいい感じ。
爽やかで濃い出汁がとってもいい感じでいくらでも飲んでいられそう。

卵かけご飯

ご飯のおかわり。卵かけご飯。

卵は黄身。どこの卵か聞かなかったけど濃厚。そして、カラスミが実にいい風味。
あっという間に完食してしまった。

雑魚といくらご飯

もういっぱいおかわり。いくらと雑魚が乗っている間違いない一品。

ご飯のためにある言っても過言ではない最強の組み合わせを堪能。
幸せだ。もういっぱいいきたいところだけど、ちょっと遠慮してここでステイ(笑)
もっかいおかわりしたら何が出てくるんだろう。次は勇気を出して頼んでみようかな。

最後のデザートまでしっかり美味しい

怒涛のご飯ラッシュが終わったら最後のデザート。

和三盆のプリン

これは美味。すっごい甘いのにさっぱりしているのは後味がすっきりしている和三盆ならでは。

天使音メロンとココナッツのシャーベット

今年初のメロンは静岡県さんの超高級マスクメロンの天使音(アマネ)メロン。これはしっかり甘くて本当に美味しかった。

天使音メロンで甘さを楽しんで、ココナッツのシャーベットですっきりして、〆のお茶で口の中が落ち着いて本日のお食事は終了。
なんという多幸感。実に満足度が高い食事だった。

赤坂おぎ乃

ミシュラン三ツ星の有名店で修行をして、33歳でコロナの最中にお店をオープン。
最近はかなり高騰している高級店だけど、この内容でお酒もそれなりに飲んで一人3万円以下とリーズナブル。
旬の食材がガッツリ使われているから、旬を変えてまた伺いたいお店の一つだ。

赤坂おぎ乃
03-6277-8274
東京都港区赤坂6-3-13
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13245499/

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